バンコクで続く「日本円を見せて」詐欺に注意|実際の手口と被害を防ぐ方法

当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

これからバンコクへ行く方に、覚えておいてほしい言葉があります。

それが、

「日本円を見せてください」

です。

海外で知らない人から、

「日本のお札を見たことがない」

「これから日本へ行くので見せてほしい」

「日本円のレートを教えてほしい」

などと言われても、財布を取り出さないでください。

バンコクでは、このような会話をきっかけに財布を開かせ、現金やクレジットカードを抜き取る、通称**「お金見せて詐欺」**の被害が以前から繰り返し確認されています。

在タイ日本国大使館は2026年7月16日に公表した海外安全対策情報でも、この手口による被害相談が後を絶たないとして、改めて注意を呼びかけました。

今回は、

  • どのように声をかけてくるのか
  • 実際にどこで被害が起きたのか
  • なぜ盗まれてもその場で気づきにくいのか
  • 声をかけられたときにどう対応すればよいのか
  • 被害に遭った場合はどこへ連絡するのか

を、具体的な事例とともに紹介します。

動画でも解説しています

この記事は、当YouTubeセカンドチャンネル動画をもとにしています。

今回の「お金見せて詐欺」については、YouTubeでも解説しています。

動画で確認したい方はこちらをご覧ください。

「お金見せて詐欺」とは?

「お金見せて詐欺」は、見知らぬ人物が旅行者へ親しげに話しかけ、財布や紙幣を見せるよう求め、そのやり取りの最中に現金やカードを抜き取る手口です。

在タイ日本国大使館によると、バンコクでは以前から、ドバイから来たと称する男性、または男女から、

「お札を見せてほしい」

などと声をかけられ、会話中に現金やクレジットカードを抜き取られる被害相談が続いています。

2026年2月9日にも、大使館は具体的な3件の事例を紹介する注意喚起を公表しました。

さらに7月16日に発表した2026年4月から6月までの海外安全対策情報でも、被害相談が後を絶たないとして、引き続き注意するよう求めています。

つまり、今回突然登場した新しい犯罪ではありません。

以前から知られている手口が、現在も続いているということです。

4月から6月の日本人犯罪被害は26件

在タイ日本国大使館によると、2026年4月から6月までに、日本人の犯罪被害として26件の届け出がありました。

前の四半期と比べると8件減少していますが、被害の内訳ではスリが最も多く、次に詐欺盗が多かったとされています。

ただし、この26件すべてが「お金見せて詐欺」だったという意味ではありません。

26件は大使館へ届け出があった日本人の犯罪被害全体の件数です。

そのうえで、大使館は別項目として「お金見せて詐欺」の相談が後を絶たないと注意を促しています。

手口は「財布を開かせて注意をそらす」

手口自体は複雑ではありません。

まず、見知らぬ人物が親しげに声をかけてきます。

例えば、

  • 日本人ですか
  • ドバイから来ました
  • 来月、日本へ旅行します
  • 日本の文化に興味があります
  • 日本のお札を見たことがありません
  • 日本円を見せてもらえませんか

といった内容です。

被害者が財布を開くと、相手がお札を手に取ったり、数えたり、並べ替えたりします。

その間に、別の人物が話しかけて注意をそらすこともあります。

被害者が別の方向を見た一瞬に、現金やカードを抜き取るという流れです。実際に大使館が紹介した事例でも、紙幣を触っている人物とは別の人物が道を尋ね、被害者の視線をそらしています。

高度な技術を使う犯罪ではありません。

財布を開かせる、注意をそらす、素早く抜き取る。

基本的には、この3段階です。

シーロム駅付近のディスカウントストアで起きた事例

大使館が紹介した一つ目の事例は、シーロム駅付近のディスカウントストアで発生しました。

被害者は店内で、中東系の男性から、

「商品を探すのを手伝ってほしい」

などと声をかけられました。

その後、欧米系の女性も合流し、3人で話をしていると、

「日本円はどんな感じなのか、見てみたい」

と言われます。

被害者が財布から紙幣を取り出そうとしたところ、男性が紙幣をすべて取り出し、一通り確認しました。

さらに、紙幣の一番上にキスをして返却し、自国の紙幣との交換も持ちかけたとされています。

その場を離れた後に確認すると、財布から1万円札数枚、1,000バーツ紙幣、500バーツ紙幣がなくなっていました。

最初から、

「財布を見せてください」

と要求したわけではありません。

商品探しを手伝ってほしいという、比較的自然な会話から始まっています。

そこから日本の話、お金の話へ移り、最終的に財布を開かせています。

紙幣にキスをする行動も注意をそらす演出

この事例では、男性が日本円の紙幣にキスをして返しています。

旅行中にこのような行動を見れば、

「海外ではこういう文化があるのだろうか」

「日本のお金を珍しがっているだけかもしれない」

と、一瞬戸惑うかもしれません。

しかし、その戸惑いや意外性によって、被害者の注意が財布の中身から相手の行動へ移ります。

犯罪者側にとっては、変わった動作や会話も、注意をそらす手段になります。

紙幣へキスをしたこと自体よりも、他人が財布の中身へ自由に触れられる状況を作ってしまったことが問題です。

パヤタイ駅付近では財布を見せず被害を回避

二つ目は、パヤタイ駅近くのコンビニで起きた事例です。

自称ドバイから来た男性が、被害者へ親しげに日本語で話しかけました。

その後は英語で会話を続け、男性は自分が持っているアメリカドル紙幣の束を見せたうえで、

「日本の紙幣を持っていますか?」

「見せてほしい」

と求めました。

この事例では、被害者が財布を見せなかったため、金銭的な被害は発生しませんでした。

相手は自分のお金を先に見せることで、

「私は見せたのだから、あなたも見せて」

という雰囲気を作ろうとします。

しかし、相手が何枚紙幣を見せても、こちらが財布を開く必要はありません。

他人の財布を見せるという行為は、通常の旅行者同士の交流ではありません。

チャトチャックでは仲間が道を尋ねて注意をそらす

三つ目は、チャトチャック市場近くのショッピングモールで発生しました。

ドバイ人を名乗る男性から、

「ドバイ人なので、日本のお金を見たい」

と声をかけられます。

被害者がお金を見せている間に、別の人物が道を尋ねてきました。

被害者が道を尋ねてきた人物へ目を向けた隙に、財布から1万円札数枚が抜き取られました。

被害者はその場では盗まれたことに気づかず、後になって被害を確認しています。

一人が財布や紙幣を触る。

もう一人が話しかける。

被害者の目線が動いた瞬間に現金を抜き取る。

役割を分担している可能性があるため、知らない人と話している最中に別の人が近づいてきた場合も注意が必要です。

なぜ盗まれてもその場で気づきにくいのか

財布の中から紙幣を抜き取られれば、すぐに分かりそうですよね。

しかし、実際には被害者がその場で気づかない事例が確認されています。

理由として考えられるのは、次のような状況です。

普通の会話が続いている

相手は現金を奪った直後に走って逃げるとは限りません。

何事もなかったように会話を続け、自然に別れることで、被害者へ異変を感じさせないようにします。

紙幣をすべて奪うとは限らない

財布の中身をすべて取れば、すぐに気づかれる可能性があります。

何枚かだけ抜き取り、残りを返すことで、その場での発覚を遅らせます。

複数のことが同時に起きる

相手がお札を触る。

別の人物が道を聞く。

外国の紙幣を見せられる。

両替の説明をされる。

複数の情報が同時に入ってくることで、被害者は財布の中身だけに集中できなくなります。

相手を疑っていない

「日本が好き」

「日本へ行く予定がある」

と言われると、最初から犯罪者だとは考えにくいでしょう。

親切に対応しようという気持ちが、警戒心を弱める場合があります。

「知らない人に財布を見せるわけがない」と思っていても注意

この手口を文章だけで読むと、

「自分なら絶対に引っかからない」

と思うかもしれません。

ただし、実際の声かけは、もっと自然に始まります。

  • 商品探しを手伝ってほしい
  • 日本旅行について教えてほしい
  • 日本語を勉強している
  • 日本文化に興味がある
  • 子どもへ日本円を見せたい
  • 日本の紙幣と外国の紙幣を交換したい

最初から財布の話をするとは限りません。

笑顔で近づき、日本語を少し話す人もいます。

悪意を感じさせず、

「少しだけ親切にしてあげよう」

と思わせるところから始まります。

被害を防ぐには、相手が善人か犯罪者かを見抜こうとするより、知らない人には財布を見せないというルールを決めておく方が確実です。

外見や名乗った国籍だけで判断しない

大使館の注意情報では、中東系や欧米系の人物、自称ドバイ出身の男性などが登場します。

ただし、

「特定の外見の人だけを警戒すればよい」

という話ではありません。

相手が名乗る国籍が本当かは分かりません。

服装、性別、年齢、人数、話す言語などは、今後変わる可能性があります。

覚えるべきなのは人物の外見ではなく、要求される行動です。

  • 日本円を見せて
  • 財布を開いて
  • 紙幣を触らせて
  • カードを見せて
  • お金を交換しよう

知らない人からこのような要求が出たら、会話を終了してください。

「日本円を見せて」と言われたときの対応

最も安全なのは、相手を納得させようとせず、その場を離れることです。

在タイ日本国大使館も、見知らぬ相手から同様の話をされた場合は、相手にすることなく、速やかにその場を立ち去るよう案内しています。

英語で詳しく説明する必要はありません。

No, sorry.

と言って立ち去れば十分です。

「日本円は持っていません」

「ホテルに置いてあります」

などと答える方法もありますが、会話を続けると、相手へ次の話をする時間を与えてしまいます。

相手がさらに近づいてきた場合は、次のように行動してください。

  • 店員や警備員の近くへ移動する
  • 人通りの多い場所へ行く
  • 財布やバッグを体の前で持つ
  • 複数人に囲まれないよう距離を取る
  • 相手の要求へ答えず、その場を離れる

相手に失礼かどうかを気にする必要はありません。

旅行先で知らない人へ財布を見せないのは、普通の防犯行動です。

財布や紙幣を触られてしまったら

すでに財布や紙幣を触られてしまった場合は、安全な場所へ移動したうえで、すぐに中身を確認してください。

確認するのは現金だけではありません。

  • クレジットカード
  • デビットカード
  • 身分証明書
  • パスポート
  • ホテルのカードキー
  • 交通カード
  • その他の重要な書類

も確認します。

カードが見当たらない場合は、カード会社の公式アプリや緊急連絡先を使い、できるだけ早く利用を停止してください。

「バッグのどこかに入っているかもしれない」

と長時間探している間に、不正利用される可能性があります。

カードを一時停止できる場合は、先に止めてから落ち着いて探す方が安全です。

被害に遭った場合の連絡先

現金やカードを盗まれた場合は、相手を自分で追いかけず、安全な場所から警察へ相談してください。

タイ観光警察のホットラインは、

1155

です。観光警察の公式サイトにも緊急連絡先として1155が掲載されています。

観光警察は、外国人旅行者向けの支援や通訳対応を行っており、公式案内では1155を24時間利用できるホットラインとして案内しています。

店内やショッピングモールで被害に遭った場合は、店員や警備員にも伝えてください。

防犯カメラに相手の姿が残っている可能性があります。

警察へ説明するときは、次の情報を整理しておくとよいでしょう。

  • 被害に遭った場所
  • 時間
  • 相手の人数
  • 服装や特徴
  • 話していた言語
  • 相手が名乗った国籍
  • 盗まれた現金やカード
  • 最後に財布を確認した時間
  • 防犯カメラがありそうな場所

類似する被害に遭った場合は、在タイ日本国大使館にも連絡するよう案内されています。

相手を自分で追いかけない

現金を抜き取られたことに気づくと、相手を追いかけたくなるかもしれません。

しかし、相手が複数人で行動している可能性があります。

刃物などを持っている可能性も否定できません。

現金を取り戻そうとして、暴行やけがにつながれば、被害がさらに大きくなります。

相手の写真や動画を撮ろうとして近づくことも危険です。

追跡や取り押さえはせず、自分の安全を確保してから警察へ連絡してください。

旅行中にできる対策

「お金見せて詐欺」への対策は、特別な道具を用意しなくても実践できます。

現金を一か所へまとめない

日本円とタイバーツを別々に保管します。

普段使う少額の財布と、予備の現金を入れる場所を分ける方法もあります。

カードを分散する

すべてのクレジットカードやデビットカードを同じ財布へ入れないようにします。

旅行中に使用しないカードは、ホテルの金庫など安全な場所へ保管する方法があります。

人前で財布を大きく開かない

支払いの際は、必要な紙幣やカードだけを取り出します。

財布の中身全体が周囲から見える状態を避けてください。

バッグは体の前で管理する

混雑した店や市場では、バッグを背中側ではなく体の前で持ちます。

財布をズボンの後ろポケットへ入れるのも避けた方が安全です。

財布を他人へ渡さない

相手が紙幣を数えたい、見たい、交換したいと言っても、財布や紙幣を手渡さないでください。

路地裏だけでなく店内でも発生する

今回大使館が紹介した事例の場所は、

  • シーロム駅付近のディスカウントストア
  • パヤタイ駅近くのコンビニ
  • チャトチャック市場近くのショッピングモール

です。

暗い路地や人通りの少ない場所だけで発生しているわけではありません。

店内やショッピングモールでは、

「周囲に人がいるから安全だろう」

と警戒が弱くなりやすい可能性があります。

犯罪者側も、その安心感を利用して声をかけてくることがあります。

屋内であっても、知らない人に財布を見せないという基本は変わりません。

「日本が好き」という言葉を利用する悪質な手口

個人的に、この手口がなくならない理由の一つは、会話の入り方が巧妙だからだと思います。

相手は、

「お金をください」

とは言いません。

代わりに、

「日本が好きです」

「日本へ旅行したいです」

「日本円を見てみたいです」

と話します。

外国で日本に興味を持ってくれる人と出会えば、悪い気はしませんよね。

少しうれしくなり、親切に対応したくなる人もいるでしょう。

その感情を利用して財布を開かせる点が、非常に悪質です。

相手の話術に勝つ必要はありません。

議論して、相手が詐欺師だと証明する必要もありません。

財布を出さず、その場を離れれば被害を防げます。

覚えておくべき3つの行動

見知らぬ人から、

「日本円を見せて」

と言われたら、次の3つを実行してください。

1.相手にしない

詳しく説明したり、質問へ答えたりしないでください。

2.財布を出さない

紙幣だけでなく、カードや財布の中身も見せないようにします。

3.その場を離れる

店員、警備員、人通りの多い場所へ移動してください。

これだけ覚えておけば、同じ手口による被害の多くを避けられます。

まとめ:「日本円を見せて」と言われたら財布を出さない

今回は、バンコクで続いている「お金見せて詐欺」について紹介しました。

在タイ日本国大使館は2026年7月16日の海外安全対策情報で、この手口による被害相談が後を絶たないとして、改めて注意を呼びかけています。

犯人は、

  • 日本へ旅行する予定がある
  • 日本円を見たことがない
  • 日本のお札を見せてほしい
  • 自国の紙幣と交換したい

などと、親しげに話しかけてきます。

被害者が財布を開くと、紙幣を触ったり、仲間が注意をそらしたりして、現金やクレジットカードを抜き取ります。

見知らぬ人からお金を見せるよう頼まれたら、

相手にしない。

財布を出さない。

その場を離れる。

この3つを覚えておいてください。

被害に遭った場合は、カードを速やかに停止し、タイ観光警察の1155、現地警察、在タイ日本国大使館へ相談してください。

皆さんは、海外旅行中に知らない人から急に話しかけられた経験がありますか?

「日本円を見せてと言われた」

「両替を持ちかけられた」

「後から考えると怪しい会話だった」

という経験があれば、ぜひコメントで教えてください。

参考情報

出典:在タイ日本国大使館「海外安全対策情報(令和8年度第1四半期)」

出典:在タイ日本国大使館「お金見せて詐欺について」

出典:タイ観光警察「連絡先・ホットライン1155」

この記事は、当YouTubeセカンドチャンネル動画をもとにしています。

Instagram 気付けば東南アジア旅行 Travel with You Kuni Vlog
気付けば東南アジア旅行 Travel with You Kuni Vlog