ベトナムの宿泊届が新方式に|旅行者本人の申告は必要?民泊・知人宅の注意点

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これからベトナム旅行へ行く方。

特に、ホテルではなく、民泊やサービスアパートメント、友人・恋人の家などに泊まる予定の方は、外国人の宿泊情報に関するルールを確認しておいた方がよさそうです。

ベトナムでは、外国人の一時滞在情報を申告する方法を定めた公安省通達第87号「87/2026/TT-BCA」が、2026年7月24日に施行されました。

今回の変更について、

「外国人旅行者が、ホテルに着いた瞬間に自分で登録するの?」

「新しいアプリをインストールする必要がある?」

「申告されていないと旅行者が罰金を科される?」

と心配する方もいるかもしれません。

ただし、基本的に申告を行うのは旅行者本人ではありません。

新通達で「申告者」とされているのは、宿泊施設の所有者、法定代表者、または委任された人です。一般的なホテルであれば、ホテルのスタッフが対応します。

普通のホテルへ宿泊する旅行者は、これまでと同じようにチェックイン時にパスポートを提示すれば、通常は宿泊施設側が必要な申告を行います。

一方、民泊、個人所有のアパート、知人宅などへ泊まる場合は、泊める側が外国人の一時滞在申告に対応できるか確認しておくことが重要です。

今回は、2026年7月24日から施行された外国人の一時滞在申告について、旅行者への影響を分かりやすく整理します。

動画でも解説しています

この記事は、当YouTubeセカンドチャンネル動画をもとにしています。

今回の制度変更については、YouTubeでも解説しています。

動画で確認したい方はこちらをご覧ください。

外国人の宿泊情報を申告する制度とは?

ベトナムでは、外国人がホテルなどへ宿泊した場合、宿泊施設側が外国人の一時滞在情報を地元の公安へ申告する制度があります。

この制度自体が2026年7月24日に新しく始まったわけではありません。

今回施行された公安省通達第87号は、外国人の一時滞在情報をどのような方法で申告し、公安側がどのように受け取るかを定めたものです。従来使われていた2016年の通達第53号に代わる新しい規定となります。

ホテルのチェックイン時にパスポートの提示を求められるのは、本人確認や宿泊者名簿の作成だけが理由ではありません。

宿泊施設が外国人の一時滞在情報を申告するためにも、パスポートなどの情報が必要になります。

申告される情報

電子申告では、外国人旅行者について、主に次の情報が登録されます。

  • 氏名
  • 性別
  • 生年月日
  • 国籍
  • パスポート番号または国際旅行書類の番号
  • ベトナムで認められている滞在期限
  • その宿泊施設での滞在予定期間

公安省通達第87号では、これらの情報を電子システムへ入力することが定められています。

旅行者がチェックイン時にパスポートを見せることには、この申告に必要な情報を宿泊施設へ提供する意味があります。

2026年7月24日から何が変わった?

新しい通達で特に注目されているのが、電子申告のタイミングです。

宿泊施設側は、外国人が宿泊施設へ到着した時点で、電子システムを通じて申告を行うこととされています。

ここでいう「到着」は、外国人がベトナムの空港へ到着した時ではありません。

実際に宿泊するホテル、アパート、住宅などへ到着した時です。

例えば、ハノイの空港へ午前中に到着し、午後3時にホテルへチェックインした場合は、ホテルへ到着した時点で、ホテル側が宿泊情報を申告するという考え方です。

公安側の電子システムは、1日24時間、週7日体制で情報を受け取ると定められています。

旅行者が自分で公安へ申告するの?

一般的な旅行者が、ベトナム入国後に自分で公安のサイトへアクセスしたり、警察署へ行ったりして申告する制度ではありません。

新通達では、申告を行う人を次のように定めています。

  • 宿泊施設の所有者
  • 宿泊施設の法定代表者
  • 申告を委任された人

また、外国人を宿泊させる施設側が、電子システムまたは紙の申告票を使用して申告する責任を負います。

ホテルであれば、フロントや管理スタッフ。

サービスアパートメントであれば、オーナーや管理会社。

民泊であれば、部屋を貸しているホストなどが申告者になります。

旅行者側は、チェックイン時にパスポートなどを提示し、必要な情報を宿泊施設へ伝えるのが基本です。

したがって、通常のホテルへ数日間宿泊する旅行者が、今回の制度変更を理由に新しい申告アプリを自分で登録する必要はないと考えられます。

電子申告は宿泊施設への到着時に行う

電子申告を利用する場合、宿泊施設側は公安省が管理する一時滞在申告システムへログインし、外国人の情報を登録します。

申告は、外国人が宿泊施設へ到着した時点で行う必要があります。

新通達では、宿泊サービスを提供するデジタルプラットフォームを通じて申告を行う場合も想定されています。

ただし、これは、

「民泊予約サイトで予約しただけで、公安への申告も自動的に完了する」

と保証する規定ではありません。

どのサービスが実際に申告システムと接続しているか、ホストが必要な処理を完了したかは別に確認する必要があります。

予約と支払いが完了していても、公安への一時滞在申告まで済んでいるとは限らないため、個人運営の宿泊先では確認しておく方が安心です。

紙の申告は12時間以内

電子システムを利用できない場合は、紙の一時滞在申告票を使用できます。

ただし、

「12時間以内なら、それまで何もしなくてもいい」

という意味ではありません。

新通達では、紙の申告票を利用する場合でも、まず適切な連絡手段によって、申告情報を地元の公安へ直ちに送る必要があります。

その後、正式な紙の申告票を次の期限までに提出します。

  • 通常地域:外国人の到着から12時間以内
  • 遠隔地:外国人の到着から24時間以内

紙の申告票は、宿泊施設所在地を管轄する公安へ直接提出します。

つまり、制度上の流れは次のようになります。

電子申告の場合

外国人が宿泊施設へ到着
→ 宿泊施設側が直ちに電子システムへ入力

紙の申告の場合

外国人が宿泊施設へ到着
→ まず公安へ直ちに情報を連絡
→ 正式な申告票を12時間以内、遠隔地では24時間以内に提出

ホテル以外の宿泊先も対象

旅行者にとって特に注意したいのが、外国人の宿泊施設は一般的なホテルだけではないことです。

ベトナムの法令上、外国人の宿泊施設には、次のような場所が含まれます。

  • ホテルなどの観光宿泊施設
  • ゲストハウス
  • 外国人が就労・学習・研修するための住宅
  • 医療施設
  • 個人の住宅
  • その他の宿泊施設

したがって、友人や恋人の家などの個人宅も、外国人の宿泊場所に含まれます。

旅行者の利用例として考えると、次のような宿泊先も関係します。

  • 民泊サイトで借りた個人の部屋
  • サービスアパートメント
  • 個人所有のコンドミニアム
  • ベトナム人の友人宅
  • 恋人や親族の家
  • 会社や学校が用意した住宅

大手ホテルであれば、外国人宿泊者の申告に慣れている可能性が高いでしょう。

一方、個人オーナーや、外国人を泊めた経験が少ない家主の場合は、制度を十分に把握していない可能性があります。

民泊やサービスアパートメントで確認すること

ホテル以外へ泊まる場合は、予約前またはチェックイン時に、ホストや管理会社へ次のように確認することをおすすめします。

外国人の一時滞在申告に対応できますか?

英語では、次のような表現でも伝えられます。

Can you register my temporary residence with the local police?

または、

Can you complete the temporary residence declaration for foreign guests?

確認するポイントは、単にパスポートの写真を送ったかどうかではありません。

宿泊先のオーナーや管理者が、外国人の一時滞在情報を公安へ申告できるか

という点です。

予約サイトで外国人旅行者の予約を受け付けていても、法的な申告手続きに対応しているとは限りません。

ホストが、

「外国人の申告方法が分からない」

「パスポート情報は必要ない」

と回答する場合は、別の宿泊先を検討することも選択肢になります。

友人や恋人の家に泊まる場合

ベトナム人の友人や恋人、親族などの個人宅に泊まる場合も、家の所有者や管理者による申告が必要になる可能性があります。

法令上、個人宅も外国人の宿泊施設に含まれるためです。

数日だけ泊まる場合でも、

「ホテルではないから関係ない」

とは考えない方がよいでしょう。

泊めてもらう人へ事前に、

「外国人の一時滞在申告が必要だと思うので、確認してもらえますか?」

と伝えておくと安心です。

特に、長期滞在、ビザ延長、在留関係の手続きなどを予定している人は、一時滞在情報が正しく登録されているか確認しておいた方がよいでしょう。

普通のホテル利用者への影響は限定的

一般的なホテルへ泊まる旅行者の場合、旅行者側のチェックイン手続きは大きく変わらないと考えられます。

ホテルへ到着する。

予約情報を確認する。

パスポートを提示する。

部屋の鍵やカードキーを受け取る。

旅行者側から見れば、これまでとほぼ同じ流れです。

変わったのは主に、宿泊施設が情報を申告する方法とタイミングです。

ただし、チェックイン時にパスポートを提示しない、宿泊者情報をまったく確認しない施設では、適切な申告が行われているか注意した方がよいかもしれません。

申告されていないと旅行者が罰金を科される?

今回の公安省通達第87号は、外国人の一時滞在情報を申告する方法と、公安側の受け取り方法を定めた規定です。

通達上、申告責任を負う中心的な主体は宿泊施設側であり、宿泊施設の所有者、法定代表者、委任された人が申告者とされています。

そのため、

「ホテル側が申告を忘れた瞬間、旅行者本人へ自動的に罰金が科される」

と今回の通達だけから判断するのは適切ではありません。

一方で、外国人の入国・滞在状況や個別の事情によっては、別の法令や手続きが関係する可能性があります。

また、今回の通達には、

「申告が完了するまで、外国人を絶対に部屋へ入れてはいけない」

という形の規定も確認できません。

必要以上に怖がる必要はありませんが、ホテル以外へ泊まる場合は、申告が行われるか一言確認するのが現実的です。

旅行者が確認する3つのポイント

普通のホテルに泊まる場合

チェックイン時にパスポートを提示します。

基本的な申告手続きはホテル側が対応するため、旅行者本人が公安の電子システムへ登録する必要はありません。

民泊やサービスアパートメントに泊まる場合

予約前かチェックイン時に、

「外国人の一時滞在申告に対応していますか?」

と確認してください。

パスポート情報を提出しただけでなく、ホストが公安への申告を行うかを確認することが重要です。

友人・恋人・親族の家に泊まる場合

家の所有者や管理者へ、外国人の一時滞在申告が必要であることを伝えてください。

個人宅も外国人の宿泊施設に含まれます。

個人的に思うこと

外国人がどこへ宿泊しているのかを、施設側が公安へ申告する制度自体は、それほど不思議なものではないと思います。

旅行者の本人確認や滞在管理のために、ホテルがパスポート情報を扱う国はベトナム以外にもあります。

また、紙の書類を後からまとめて処理するのではなく、宿泊者の到着時に電子登録するというのは、行政手続きのデジタル化として理解できます。

ただし、旅行者にとって分かりにくいのは、民泊や個人宅です。

予約サイトで部屋を予約した。

料金を支払った。

鍵を受け取った。

これで法律上の手続きもすべて完了したように感じますよね。

しかし、予約サイト上の契約や支払いと、公安への一時滞在申告は別の手続きです。

民泊サービスや部屋のオーナー側が、

「外国人宿泊者の一時滞在申告に対応しています」

と、予約ページなどで明確に表示してくれれば、旅行者にも分かりやすくなると思います。

まとめ:旅行者本人ではなく泊める側が申告

今回は、2026年7月24日に施行された、ベトナムの外国人一時滞在申告に関する公安省通達第87号について紹介しました。

新通達では、外国人が宿泊施設へ到着した時点で、宿泊施設側が一時滞在情報を申告します。

電子申告の場合は、到着時に電子システムへ入力。

紙の場合も、まず適切な方法で公安へ直ちに情報を送り、正式な申告票を通常12時間以内、遠隔地では24時間以内に提出します。

申告を行うのは、宿泊施設の所有者、法定代表者、または委任された人です。

一般的な旅行者が、自分で公安のシステムへ登録する制度ではありません。

普通のホテルへ泊まる場合は、これまで通りチェックイン時にパスポートを提示すれば、基本的にはホテル側が対応します。

一方、次のような場所へ泊まる場合は注意してください。

  • 民泊
  • サービスアパートメント
  • 個人所有のコンドミニアム
  • 友人や恋人の家
  • 親族の家

こうした場所へ泊まる場合は、

「外国人の一時滞在申告に対応できますか?」

と、宿泊先のオーナーや管理者へ確認しておくと安心です。

皆さんは、ベトナムで民泊や知人の家に泊まったことがありますか?

その際、パスポート情報の提出や一時滞在申告について説明されたでしょうか。

実際の経験がある方は、ぜひコメントで教えてください。

参考情報

出典:ベトナム公安省「通達第87号/2026/TT-BCA」

出典:ベトナム政府「電子環境による外国人一時滞在情報の申告規定」

出典:ベトナム政府「紙の申告票による外国人一時滞在情報の申告規定」

この記事は、当YouTubeセカンドチャンネル動画をもとにしています。

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