
これからタイへ旅行する方に、重要な注意情報があります。
タイへの入国前に提出する**TDAC(タイ・デジタル・アライバル・カード)**を登録しようとして、公式サイトではないページへアクセスし、料金を請求されたり、クレジットカード情報の入力を求められたりするトラブルが発生しています。
最初に、最も重要なポイントを確認します。
TDACの公式登録は無料です。
そして、公式サイトでの登録に、
クレジットカードやデビットカードの情報は必要ありません。
登録中に、
- 登録料金を支払ってください
- クレジットカード番号を入力してください
- 有効期限やセキュリティコードを入力してください
- 今すぐ支払わないと登録できません
といった表示が出た場合、タイ入国管理局の公式サイトではない可能性があります。
在タイ日本国大使館も、TDACの公式サイト以外を利用した結果、登録料金を請求されたり、クレジットカード情報を入力させられたりするトラブルが発生しているとして注意を呼びかけています。
今回は、TDACの偽サイトや非公式サイトを見分ける方法、公式の登録方法、誤ってカード情報を入力してしまった場合の対応について紹介します。
動画でも解説しています
この記事は、当YouTubeセカンドチャンネル動画をもとにしています。
今回のTDAC偽サイト問題については、YouTubeでも解説しています。
動画で確認したい方はこちらをご覧ください。
TDACとは?
TDACは、
Thailand Digital Arrival Card
の略です。
日本語では「タイ・デジタル・アライバル・カード」や「タイ・デジタル到着カード」と呼ばれています。
従来の紙の入国カードに代わるオンラインフォームで、タイへ入国する外国人が、渡航情報や宿泊情報などを事前に提出するための仕組みです。
TDACは2025年5月1日から導入されました。
原則として、空路、陸路、海路を問わず、タイへ入国するすべての非タイ国籍者が対象です。日本人旅行者も提出する必要があります。
観光旅行だけでなく、出張や家族訪問などでタイへ入国する場合も対象になります。
ただし、タイで入国審査を通過しない単なる乗り継ぎの場合は、TDACを提出する必要はありません。空港の外へ出るなど、タイへ入国する場合は提出が必要です。
TDACはビザではありません。
ビザ免除で入国する人、ビザを取得して入国する人、ビザ・オン・アライバルを利用する人なども、それぞれの入国資格とは別にTDACを提出します。
TDACの公式登録は完全に無料
TDACについて最も覚えておきたいのが、公式登録には料金がかからないという点です。
タイ入国管理局の公式サイトでは、TDACを無料で提出できます。
タイ国政府観光庁も、
- TDACの登録は無料
- クレジットカード情報は不要
- 有料登録やカード情報入力を求める偽サイトに注意
と明確に案内しています。
公式登録に必要なのは、パスポート情報、タイへの到着情報、宿泊先、健康申告、メールアドレスなどです。
クレジットカード番号、カードの有効期限、セキュリティコード、銀行口座情報を入力する項目はありません。
したがって、登録画面の途中で支払いを求められた場合は、
「最後に少しだけ登録手数料が必要なのかな」
と思って、そのまま支払わないでください。
一度手続きを止め、アクセスしているサイトのアドレスを確認しましょう。
在タイ日本国大使館もトラブルを注意喚起
在タイ日本国大使館は、2025年9月12日にTDACに関するトラブルについて注意喚起を出しています。
大使館によると、TDACの公式サイト以外を利用した人が、
- 登録料金を請求された
- クレジットカード情報を入力させられた
- 公式サイトと誤認するようなページへ誘導された
といったトラブルに遭っています。
インターネット上には、TDACの偽サイトなども存在するため、登録時には必ず公式サイトを利用するよう呼びかけています。
タイ入国管理局も、TDACは無料であり、公式サイトから登録するよう案内しています。
TDACの公式ドメイン

TDAC公式サイトのドメインは、次のとおりです。
tdac.immigration.go.th
登録を開始する前に、ブラウザのアドレス欄がこのドメインになっているか確認してください。
重要なのは、URLの途中に「TDAC」という文字があるかではありません。
最後のドメイン部分が immigration.go.th になっているかを確認します。
例えば、ページ内に、
- TDAC公式
- Thailand Arrival Card
- タイ政府公認
- Official Thailand Entry
- Government Service
といった表示があっても、それだけでは公式サイトとは判断できません。
サイトのデザインがタイ政府のページに似ていても、タイ国旗や政府機関風のマークが表示されていても、公式とは限りません。
タイ入国管理局の公式FAQでも、TDACの提出先は tdac.immigration.go.th と案内されています。
検索結果の一番上が公式とは限らない
TDACを登録するとき、多くの人は検索サイトで、
「TDAC」
「タイ 入国カード」
「TDAC 日本語」
などと検索すると思います。
しかし、検索結果の一番上に表示されたページが、必ず公式サイトとは限りません。
広告枠や検索対策によって、非公式の代行サイトや、公式サイトと紛らわしいページが上位に表示される可能性があります。
警察庁も、正規サイトに似たドメインを使うフィッシングサイトが存在し、見た目だけで真偽を判断するのは難しいとして、公式サイトをブックマークするなどの方法を推奨しています。
検索結果からページを開いた場合でも、入力を始める前に、必ずドメインを確認してください。
より安全なのは、タイ入国管理局、在タイ日本国大使館、タイ国政府観光庁など、公的機関の案内から公式ページを開く方法です。
鍵のマークだけで公式とは判断しない
ブラウザのアドレス欄に鍵のマークがあるため、
「このサイトは安全だ」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、鍵のマークや「https」は、主に端末とウェブサイト間の通信が暗号化されていることを示すものです。
そのサイトが本当にタイ政府によって運営されているかどうかは、別に確認する必要があります。
偽サイトでも暗号化通信を利用している可能性があるため、鍵のマークだけで判断せず、正しいドメイン名を確認することが重要です。IPAも、アドレスバーを確認し、正しいドメインか確認することをフィッシング対策として案内しています。
TDACでは、次の文字列を確認してください。
tdac.immigration.go.th
TDACはいつから登録できる?
TDACは、旅行の数週間前や数カ月前から提出できるものではありません。
公式案内では、タイ到着日を含む3日前から提出できます。タイ国政府観光庁は、到着の72時間前を目安として案内しています。
例えば、タイへ8月10日に到着する場合、基本的には8月8日から提出できます。
到着の1カ月前など、登録可能期間よりかなり早い時期に、
「今すぐ申請してください」
「早期登録料金が必要です」
「事前審査のためにカード情報を入力してください」
と表示される場合は注意が必要です。
公式サイトでは、登録可能な期間より前の日程は選択できません。タイ国政府観光庁も、到着日の3日前より前に登録するとエラーになり、登録できないと説明しています。
TDAC登録に必要な情報
公式TDACで提出する主な情報は次のとおりです。
- パスポート情報
- 氏名、生年月日、国籍などの個人情報
- タイへの到着日
- フライト番号や交通手段
- 渡航目的
- タイ国内の宿泊先
- 到着前に滞在した国
- 必要な健康申告情報
- TDACを受け取るメールアドレス
タイ入国管理局の公式FAQでも、パスポート情報、フライト番号、到着日、タイ国内の住所、渡航目的、健康申告、メールアドレスなどが必要と案内されています。
登録前に、次のものを用意しておくと手続きがスムーズです。
- パスポート
- 航空券や予約確認書
- 搭乗便の番号
- ホテル名と住所
- 受信できるメールアドレス
- 到着前2週間に滞在した国の情報
繰り返しになりますが、クレジットカード情報は必要ありません。
公式サイトでは日本語表示も利用できる
TDAC公式サイトは、日本語表示に切り替えることができます。
ただし、氏名、住所、職業、ホテル情報などの入力は、原則として英語で行うようタイ国政府観光庁が案内しています。
自動翻訳機能によって、確認画面の日本語が不自然に表示される場合があります。
その場合でも、英語で入力した元の情報が正しければ問題ないと案内されています。
英語入力に不安がある場合は、事前にホテルの英語住所や搭乗便名をコピーできるよう準備しておくとよいでしょう。
有料サイトはすべて詐欺なのか?
料金を請求するサイトが、すべてカード情報を盗む目的の詐欺サイトとは限りません。
中には、旅行者の代わりにTDACを入力し、代行手数料を請求する民間サービスもあると考えられます。
ただし、少なくともそのサイトは、タイ入国管理局が提供する無料の公式登録ページではありません。
公式のTDAC登録そのものに料金はかかりません。
有料代行サービスを利用する場合、支払っているのはタイ政府の登録料金ではなく、民間業者の入力代行やサポートに対する料金です。
利用する場合は、
- 運営会社が明記されているか
- 料金が事前に分かるか
- 継続課金になっていないか
- 個人情報の利用目的が明記されているか
- キャンセルや返金条件があるか
- 公式機関を装っていないか
を確認する必要があります。
ただ、TDACは公式サイトから自分で無料提出できます。
特別な事情がなければ、公的機関の案内から公式サイトを開いて、自分で登録するのが最も分かりやすいでしょう。
カード情報を入力してしまった場合

TDACの公式登録だと思い、すでにクレジットカード情報を入力してしまった場合は、そのサイトで追加の操作を続けないでください。
カード番号、有効期限、セキュリティコード、暗証番号、本人認証用のワンタイムパスワードなどを入力した場合は、できるだけ早くカード会社へ連絡してください。
国民生活センターも、不審なサイトへカード情報を入力してしまった場合は、すぐにクレジットカード会社へ連絡するよう案内しています。
カード会社の判断によっては、
- カードの一時停止
- カード番号の変更
- カードの再発行
- 不正利用の監視
- 利用明細の確認
などが必要になる可能性があります。
カード会社の公式アプリに一時停止機能がある場合は、連絡前に停止できることもあります。
ただし、具体的な対応はカード会社によって異なるため、カード裏面や公式アプリに記載された正規の連絡先へ相談してください。
パスワードや個人情報も入力した場合
カード情報以外に、
- メールアドレス
- パスワード
- 電話番号
- 自宅住所
- パスポート番号
- パスポート画像
- ワンタイムパスワード
などを入力した場合も注意が必要です。
同じパスワードを別のサービスでも使用している場合は、そのサービスを含めてパスワードを変更してください。
国民生活センターも、フィッシングサイトへIDやパスワードを入力した場合は、同じ情報を使用しているサービスも含めて変更し、カード会社や金融機関へ連絡するよう案内しています。
パスポート画像などを送信した場合は、入力した情報、サイトのアドレス、日時、表示された画面などを記録しておくと、その後の相談に役立つ可能性があります。
料金を支払っただけの場合も明細を確認
非公式サイトへ料金を支払った場合、すぐに不正利用が発生するとは限りません。
実際に登録代行サービスが提供される場合もあります。
ただし、次の点は確認してください。
- 表示された金額と実際の請求額が同じか
- 1回限りの支払いか
- 月額・年額の継続課金になっていないか
- 外貨決済手数料が加算されていないか
- 身に覚えのない追加請求がないか
利用明細に不審な請求がある場合は、早めにカード会社へ相談してください。
登録後は二次元コードを保存
TDACの提出が完了すると、入力したメールアドレスに登録情報と二次元コードが送られます。
タイ入国時に提示できるよう、スマートフォンへ保存しておきましょう。
通信環境が悪い場合に備えて、
- 二次元コードをダウンロードする
- 画面のスクリーンショットを保存する
- PDFを端末へ保存する
- 必要に応じて紙に印刷する
といった準備をしておくと安心です。
タイ国政府観光庁は、二次元コードをスマートフォンで表示するか、紙に印刷して持参するよう案内しています。
確認メールが届かない場合
登録後にメールが届かない場合は、次の点を確認してください。
- メールアドレスを間違えていないか
- 迷惑メールフォルダへ入っていないか
- 登録を最後まで完了したか
- 通信エラーが発生していないか
- メールボックスの容量がいっぱいになっていないか
タイ入国管理局のFAQでは、二次元コードをメールで受け取れなかった場合、入国審査のチェックポイントにいる入国管理官へ相談するよう案内しています。
可能であれば、出発当日ではなく、登録可能期間に入った段階で余裕を持って手続きを済ませた方がよいでしょう。
家族や友人の分を登録する場合
TDACは、本人だけでなく家族や同行者をグループとして提出することもできます。
公式サイトには個別提出とグループ提出の機能があり、代理で登録することも可能です。
家族や友人の分を登録する場合も、検索結果から別々のサイトを開くのではなく、全員が同じ公式ページを利用するよう共有してください。
特にスマートフォンの操作に慣れていない家族には、
「料金は無料」
「カード情報は入力しない」
「公式ドメインを確認する」
という3点を伝えておくことが重要です。
TDAC登録時に確認する3つのポイント
TDACを登録するときは、最低限、次の3点を確認してください。
1.公式ドメインか
アドレス欄が、
tdac.immigration.go.th
になっているか確認します。
TDACという文字が含まれているだけでは不十分です。
2.料金を請求されていないか
TDACの公式登録は無料です。
登録料、審査料、発行料、早期登録料などを求められた場合は、公式サイトかどうかを再確認してください。
3.カード情報を求められていないか
公式TDACでは、クレジットカードやデビットカードの情報は必要ありません。
カード番号やセキュリティコードを求められた場合は、入力せずにページを閉じてください。
個人的に思うこと
こうした偽サイトや紛らわしい代行サイトの問題は、旅行者だけの責任ではないと思います。
普通の人は「TDAC」と検索して、上に表示されたページを開きます。
しかも、公式サイトより見やすい日本語で説明され、タイ国旗や政府機関のようなデザインが使われていれば、信じてしまう人もいるでしょう。
特に海外旅行の直前は、
- 航空券
- ホテル
- 海外旅行保険
- 空港への移動
- 両替
- 通信手段
- 荷造り
- パスポートの確認
など、準備することが多くなります。
その中で、
「TDACも早く登録しなければ」
と焦っていると、料金を求められても、
「海外の入国手続きだから、そういうものなのかな」
と思って支払ってしまう可能性があります。
だからこそ、細かい登録手順をすべて覚えられなくても、
公式登録は無料。
カード情報は不要。
この2つだけは覚えておいてほしいと思います。
まとめ:公式サイトでは料金もカード情報も不要
今回は、TDACの偽サイトや非公式サイトに関する注意点を紹介しました。
TDACは、タイへ入国する外国人が事前に提出するデジタル到着カードです。
2025年5月1日から導入され、日本人を含む非タイ国籍者が、原則としてタイ入国前に提出します。
登録できるのは、タイ到着日を含む3日前からです。
公式サイトからの登録は無料で、クレジットカード情報も必要ありません。
公式ドメインは、
tdac.immigration.go.th
です。
登録中に料金やカード情報を求められた場合は、そのまま手続きを続けず、サイトのアドレスを確認してください。
すでにカード情報を入力してしまった場合は、できるだけ早くカード会社へ連絡し、利用停止や再発行などが必要か相談しましょう。
旅行前には、タイ入国管理局、タイ国政府観光庁、在タイ日本国大使館などの最新情報も確認してください。
皆さんは、TDACを自分で登録したことがありますか?
登録画面で分かりにくかった部分や、旅行前に注意した方がいいと思った点があれば、ぜひコメントで教えてください。
参考情報
出典:在タイ日本国大使館「TDACに関するトラブルについて」
出典:タイ入国管理局「Thailand Digital Arrival Card 公式ガイド・FAQ」
出典:タイ国政府観光庁「TDAC登録方法」
出典:国民生活センター「フィッシングサイトへカード情報を入力した場合の対応」
この記事は、当YouTubeセカンドチャンネル動画をもとにしています。



