
ホーチミン旅行が、将来かなり便利になるかもしれません。
ホーチミン市は、タンソンニャット国際空港の地下にメトロ6号線を通し、空港内へ2つの地下駅を設置する案を進めています。
計画されているのは、
- 国内線ターミナルT3側の「ST02駅」
- 国内線T1と国際線T2の間に置く「ST03駅」
の2駅です。
この2駅によって、T1・T2・T3を利用する旅客がメトロへアクセスしやすくなり、道路渋滞への依存を減らすことが期待されています。
ただし、現時点では駅の建設や位置が最終決定したわけではありません。
現在は、メトロ6号線第1期のルートや駅位置を調整し、関係機関や沿線地域と協議している段階です。
動画でも解説しています
この記事は、当YouTubeセカンドチャンネル動画をもとにしています。
只今動画公開前ですタンソンニャット空港の地下鉄計画については、YouTubeでも解説しています。
タンソンニャット空港に地下駅を2つ設置する案

今回発表されたのは、ホーチミン市メトロ6号線の第1期区間です。
第1期は、タンソンニャット空港周辺から市東部のフーヒュー(Phú Hữu)までを結ぶ計画です。
路線はタンソンニャット空港の地下へ入り、空港内にST02駅とST03駅を設けます。空港を出た後はファム・ヴァン・ドン通り方面を通り、旧トゥードゥック市の方向へ向かいます。
大きな特徴は、1つの巨大な空港駅ですべてのターミナルを担当するのではなく、T3側とT1・T2側へ駅を分けることです。
大きなスーツケースを持つ利用者の徒歩移動を減らし、それぞれのターミナルからメトロへアクセスしやすくする狙いがあります。
T3側に設置するST02駅
ST02駅は、新しい国内線ターミナルT3の西側へ設置する案です。
計画では2層構造の地下駅となり、総面積は1万2,500平方メートルを超える見込みです。
以前の計画では、T3周辺に2つの駅を配置する案がありました。
しかし、両駅は約1キロしか離れていない一方、どちらもT3から距離があり、利用範囲が重複するという問題がありました。
そこで、以前の2駅をST02駅へまとめ、ルートを直線化したうえで、駅をT3へ近づける案に変更されています。
空港へメトロを通しても、駅からターミナルまで長い距離を歩かなければならないのであれば、荷物を持つ旅行者には使いにくいでしょう。
今回の変更案は、実際の利用者の移動距離を短くすることを重視したものです。
T1とT2の間に設置するST03駅
もう一つのST03駅は、国内線T1と国際線T2の間にある駐車場付近へ設置する案です。
計画では3層構造の地下駅で、面積は約1万8,600平方メートル。ST02駅より大きな駅になります。
ST03駅は、T1とT2の利用者を受け持つだけではありません。
将来的には、東盛(Đông Thạnh)方面とヒエップフオック工業団地方面を結ぶメトロ4号線との乗換駅にする構想もあります。
計画どおり実現すれば、ST03駅は単なる空港アクセス駅ではなく、複数のメトロ路線が接続する交通拠点になります。
T1・T2・T3が地下通路で完全につながる?
報道では、2つの駅によって「T1・T2・T3を接続する」と説明されています。
ただし、現時点で確認できるのは、
- ST02駅がT3を担当する
- ST03駅がT1とT2を担当する
- 2駅によって3つの旅客ターミナルをカバーする
という計画です。
各駅からチェックインカウンターまで、完全な屋内通路や地下通路だけで移動できるのか、動く歩道が設置されるのかといった詳細は、まだ正式に決まっていません。
そのため、現時点では、
「T1・T2・T3の間をメトロに乗って移動する路線」
というより、
「どのターミナルを使う人にも近いメトロ駅を用意する計画」
と考えるのが適切です。
以前の案ではターミナルまで約400メートル
従来案では、利用者が駅からT3まで約413メートル、T1・T2までは約400メートル移動する必要がありました。
また、メトロ4号線との接続が不十分で、既存施設や国防用地への影響も問題となっていました。
新しい調整案では、ルートをより直線的にし、T3前の国防用地への影響を減らしながら、駅を各ターミナルへ近づけます。
市都市鉄道管理委員会は、曲線を減らすことで、運行、保守、維持管理もしやすくなると説明しています。
メトロ6号線は空港専用路線ではない
メトロ6号線は、空港と市内を往復するだけの短い空港鉄道ではありません。
第1期区間は、バークエオ(Bà Quẹo)駅付近からタンソンニャット空港へ入り、空港を通過した後、ファム・ヴァン・ドン通りや旧トゥードゥック市方面を経由してフーヒューへ向かいます。
途中では、複数の鉄道路線と接続する構想です。
メトロ2号線と接続
起点側のバークエオ駅では、ベンタイン―タムルオン間のメトロ2号線と接続します。
メトロ4号線と接続
空港内のST03駅は、将来のメトロ4号線との乗換駅になる計画です。
メトロ1号線と接続
ヴォー・グエン・ザップ大通り付近のST12駅では、現在運行しているメトロ1号線と接続する構想です。
ロンタイン空港方面へ接続
終点側のフーヒューでは、トゥーティエム―ロンタイン鉄道と接続する計画です。
これにより、将来的にはタンソンニャット空港とロンタイン国際空港を鉄道ネットワークで結ぶ重要な区間になります。
第1期は約22.85キロ

メトロ6号線第1期の計画延長は約22.85キロです。
報告では約19キロが地下区間で、残りを高架区間とする計画です。
駅は合計17駅で、内訳は地下駅13駅、高架駅4駅。車両基地は旧トゥードゥック市のビンチエウ周辺に置く案です。
全体のメトロ6号線は約53.8キロの環状路線として計画されており、今回優先されているのは、そのうちタンソンニャット空港―フーヒュー間の第1期です。
事業費は約86兆5,290億ドン
第1期区間の概算事業費は、約86兆5,290億ドンと見込まれています。
米ドル換算では約33億ドル規模です。
大部分が地下区間であることに加え、タンソンニャット空港の地下には、
- 滑走路
- 駐機場
- ターミナル
- 道路
- 空港関連設備
- 国防関連施設
などがあります。
工事中も空港の運用を継続する必要があるため、一般的な道路の地下へメトロを建設するより、設計や関係機関との調整が複雑になると考えられます。
2026年末着工、2030年完成が目標
現在の計画では、メトロ6号線第1期を2026年末に着工し、2030年に完成させることを目標としています。
ただし、これは確定した開業日ではありません。
市は、ルートの承認、最終事業報告、駅位置の確認、土地取得、関係機関との協議などを急いでいます。空港内の駅位置についても、空港運営会社や航空当局などとの調整が必要です。
大規模な地下鉄工事では、
- 設計変更
- 資金調達
- 用地取得
- 地下埋設物
- 空港運用との調整
- 工事中の安全確保
などによって、予定が変わる可能性があります。
そのため、「2030年になれば必ず利用できる」と断定せず、現時点では市が掲げる目標として見る必要があります。
旅行者にとって何が変わる?
メトロが完成した場合、旅行者にとって最大のメリットは、道路渋滞の影響を受けにくくなることです。
現在、タンソンニャット空港への主な移動手段は、
- Grabなどの配車サービス
- タクシー
- 市内バス
- ホテルや旅行会社の送迎車
です。
空港はホーチミン中心部から極端に遠いわけではありません。
しかし、道路が混雑すると移動時間を予測しにくく、特に帰国便へ向かう際は、かなり早めにホテルを出る必要があります。
メトロが開通すれば、
- 移動時間を予測しやすい
- 渋滞を避けられる
- 料金を事前に把握しやすい
- 運転手とのやり取りが不要
- 一人旅でも利用しやすい
- 市内の別のメトロ路線へ乗り換えられる
といったメリットが期待できます。
大きな荷物を持つ旅行者には駅までの距離が重要
空港アクセス鉄道で重要なのは、路線があることだけではありません。
駅から実際のターミナルまで、どのくらい歩くのかも重要です。
大きなスーツケースを持ち、暑さや雨の中を数百メートル歩かなければならない場合、Grabやタクシーを選ぶ人も多いでしょう。
今回の案では、T3側とT1・T2側へ別々に駅を置き、以前の案よりターミナルへ近づけることが検討されています。
今後は、
- 駅の出入口
- ターミナルまでの屋内通路
- エレベーターやエスカレーター
- 動く歩道
- 荷物を持つ利用者向けの案内
- 乗換距離
などが、実際の使いやすさを左右します。
市中心部へ直接行けるとは限らない
メトロ6号線は、タンソンニャット空港とベンタイン市場を直接結ぶ一本の路線ではありません。
空港から中心部へ行く場合、メトロ2号線などへの乗り換えが必要になる可能性があります。第1期西側のバークエオ駅は、メトロ2号線との接続駅として計画されています。
したがって、完成後の利便性は、
- 乗換駅の設計
- 待ち時間
- 運行本数
- 運賃体系
- 始発・終電
- エレベーターの位置
などによって変わります。
それでも、道路渋滞に左右されない選択肢が増えること自体は、空港利用者にとって大きな改善です。
タンソンニャット空港の弱点を改善する計画
個人的に、ホーチミンの交通で改善してほしい場所の一つが、タンソンニャット空港へのアクセスです。
空港と中心部の距離は比較的短いものの、道路が渋滞すると移動時間が大きく変わります。
旅行者は帰国便に遅れないよう、実際に必要な時間よりかなり早くホテルを出ることになります。
今回の計画で評価できるのは、空港駅を1つだけ置くのではなく、
- T3側のST02駅
- T1・T2側のST03駅
という2駅を設け、各ターミナルからの徒歩距離を減らそうとしている点です。
駅からターミナルまでの連絡通路が使いやすく整備されれば、ホーチミン旅行の利便性は大きく向上するでしょう。
まとめ:2つの地下駅で3ターミナルをカバーする案
今回は、タンソンニャット国際空港の地下にメトロ6号線を通し、2つの地下駅を設置する計画を紹介しました。
現在提案されている駅は次の2つです。
ST02駅
T3の西側に設置予定。
2層構造の地下駅で、面積は1万2,500平方メートルを超える計画です。
ST03駅
T1とT2の間にある駐車場付近へ設置予定。
3層構造の地下駅で、面積は約1万8,600平方メートル。将来はメトロ4号線との乗換駅になる構想です。
メトロ6号線第1期は約22.85キロで、事業費は約86兆5,290億ドン。
2026年末の着工、2030年の完成が目標とされています。
ただし、現時点ではルートや駅位置を調整し、事業化へ向けた手続きを進めている段階です。
駅の構造、ターミナルとの連絡通路、着工時期、完成時期などは、今後変更される可能性があります。
それでも完成すれば、
- 空港周辺の道路渋滞
- Grabやタクシーの待ち時間
- 飛行機へ間に合うかという不安
- 市内鉄道への接続不足
を改善する重要な交通手段になります。
タンソンニャット空港へ、渋滞を気にせずメトロで移動できる日は来るのか。
今後の正式な承認と工事の進展に注目です。
参考情報
出典:VnExpress「タンソンニャット空港地下に2つのメトロ駅を配置する案」
出典:Tuổi Trẻ「メトロ6号線をタンソンニャット空港内へ移動する調整案」
出典:VietNamNet「タンソンニャット空港接続メトロ、2026年末着工を目標」
出典:ホーチミン市都市鉄道管理委員会(MAUR)関連資料
この記事は、当YouTubeセカンドチャンネル動画をもとにしています。
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