
タイ旅行中、
「財布を盗まれた」
「タクシーでトラブルになった」
「知らない場所で困っているけれど、現在地をうまく説明できない」
そんな状況になったときに役立つ可能性がある公式アプリがあります。
タイ王国警察が提供している、
「Thailand Tourist Police」
です。
このアプリでは、観光警察のホットライン1155への接続、GPSを利用した現在地共有、事件・トラブルの報告、警察官とのライブチャットなどを利用できます。
さらにタイ政府広報局は、ライブチャットについて、
英語、中国語、日本語、韓国語、ロシア語
の5言語に対応すると案内しています。
2026年7月のタイ国政府観光庁(TAT)の案内でも、日本語を含む5言語で観光警察と直接チャットできることが紹介されています。
タイへ初めて行く人はもちろん、家族旅行、カップル、一人旅でも、
「使わない可能性は高いけれど、万一のために入れておくアプリ」
として知っておく価値があります。
動画でも解説しています
この記事は、当YouTubeセカンドチャンネル動画をもとにしています。
Thailand Tourist Policeアプリの使い方、日本語チャット、SOS機能、旅行前にしておきたい設定について動画でも解説しています。
「Thailand Tourist Police」とは?

Thailand Tourist Policeは、タイの観光警察が旅行者向けに提供している公式アプリです。
Apple App Storeでは開発元がRoyal Thai Policeと表示されており、日本のApp Storeからも無料でダウンロードできます。
Android版もGoogle Playで公開されています。
タイ政府広報局によると、主な機能は、
- 24時間の緊急支援
- 観光警察ホットライン1155への接続
- GPSによる現在地共有
- 観光警察とのライブチャット
- 危険エリアなどの情報
- 最寄りの警察署検索
- 事件・トラブルの報告
- 翻訳機能
- 安全情報などの通知
- 観光地や宿泊施設などの情報
です。
つまり単なる観光案内アプリではなく、
旅行中の安全支援を中心にしたアプリ
と考えると分かりやすいでしょう。
日本語でライブチャットできる
日本人旅行者にとって最も気になるのが、
「本当に日本語が使えるの?」
という点でしょう。
これはタイ政府の公式案内で確認できます。
タイ政府広報局は、ライブチャットについて、
英語、中国語、日本語、韓国語、ロシア語
で観光警察と直接コミュニケーションできると説明しています。
TATも2026年7月、日本語を含む5言語で警察とライブチャットできると改めて紹介しています。
そのため、
「英語もタイ語も苦手だから、トラブルが起きたらどうしよう」
という人にとっては、かなり心強い機能です。
ただし、
日本語だけですべての手続きが最後まで完結する
と考えない方がいいでしょう。
相談内容によっては、通常の警察署、病院、大使館、保険会社など、別の機関への連絡が必要になる場合があります。
Thailand Tourist Policeアプリは、
困ったときに最初に相談する入口
として考えておくのが現実的です。
電話1155と何が違う?
タイの観光警察には以前から、
1155
というホットラインがあります。
1155は24時間対応で、多言語による旅行者支援を行っています。
では、わざわざアプリを入れる意味はあるのでしょうか。
大きな違いの一つが、
GPSによる現在地共有
です。
電話だけの場合、
「今どこにいますか?」
と聞かれたとき、自分で場所を説明する必要があります。
バンコクの有名ショッピングモールならまだ簡単ですが、
- 知らない路地
- タクシーを降ろされた場所
- 初めて訪れた観光地
- ひったくりに遭った道路
- 土地勘のない郊外
などでは、現在地を説明するのが難しいことがあります。
Thailand Tourist Policeアプリでは、SOS機能とGPSを組み合わせて、現在地をもとに支援につなげる仕組みが用意されています。
旅行者にとっては、これが大きなメリットです。
SOSボタンはどんなときに使う?

アプリにはSOS機能があります。
TATによると、SOS機能を利用すると観光警察ホットライン1155へ接続したり、GPS情報を使って近くの警察官から支援を受ける仕組みがあります。
例えば、
- ひったくりや盗難に遭った
- 身の危険を感じている
- 事件・事故に巻き込まれた
- 知らない場所で助けが必要
- 言葉が通じず警察へうまく説明できない
といった状況で役立つ可能性があります。
一方、
「おすすめのレストランを知りたい」
「駅までどう行けばいい?」
といった通常の観光質問でSOSを利用するものではありません。
普段の道案内ならGoogle Mapsなどを使い、
安全上の問題やトラブルなら観光警察
と分けて考えた方がいいでしょう。
タクシーや配車アプリのトラブルでも相談先になる
タイ旅行で比較的起こりやすいのが交通関係のトラブルです。
例えば、
- タクシー料金について揉めた
- 配車アプリの車内へ荷物を忘れた
- 運転手との間でトラブルになった
- ホテルとは違う場所で降ろされた
- 身の危険を感じた
といったケースです。
すべてを観光警察が直接解決してくれるとは限りません。
ただ、
旅行者が何をすればいいのか分からない状況で相談する窓口
として利用できます。
特に日本語でチャットできる点は、言葉に不安のある旅行者には大きなメリットでしょう。
事件をアプリから報告できる
Thailand Tourist Policeアプリには、事件やトラブルを報告する機能もあります。
タイ政府広報局によると、アプリでは事件を記録・報告でき、翻訳機能も組み込まれています。
緊急性が低くても、
「これは警察に相談した方がいいのでは?」
という状況で利用できる可能性があります。
例えば、
- 盗難
- 詐欺
- 観光客を狙ったトラブル
- 所持品の紛失
- 交通関係の問題
などです。
ただし、犯罪被害届や保険請求などで正式な警察書類が必要な場合は、最終的に警察署などでの手続きが必要になる可能性があります。
アプリだけですべて完結すると考えず、
まず相談し、次に何をすればいいか確認する
という使い方が適切でしょう。
近くの警察署も確認できる
もう一つ便利なのが、
最寄りの警察署を確認できる機能
です。
タイ政府広報局は、アプリで現在地周辺の警察署やリスクのあるエリアなどを確認できると説明しています。
旅行中のトラブルでは、
「警察へ行ってください」
と言われても、
「どこの警察署?」
となることがあります。
土地勘のない外国人旅行者にとって、この機能は実用的です。
iPhone・Androidの両方に対応
Thailand Tourist Policeは、
iPhoneとAndroidの両方で利用できます。
タイ政府広報局は、
- iOS
- Android
- Huawei
向けに無料提供していると案内しています。
Appleの日本向けApp Storeでも「Thailand Tourist Police」として公開されており、開発元はRoyal Thai Policeです。
Android版についてもGoogle PlayでThailand Tourist Police名義のアプリが公開されています。
偽物や似た名前のアプリを避けるため、
開発元がRoyal Thai PoliceまたはThailand Tourist Policeであること
を確認してからインストールするといいでしょう。
「TPB」で探すより「Thailand Tourist Police」が確実
動画では便宜上「TPBアプリ」と呼んでいますが、App Store上の正式な表示名は、
Thailand Tourist Police
です。
そのため検索するときは、
「Thailand Tourist Police」
と入力する方が確実です。
「TPB」だけでは別のサービスやアプリが検索結果へ表示される可能性があります。
特に海外旅行前は、類似アプリを誤ってインストールしないよう注意してください。
タイのSIMカードがなくても使える
ここは旅行者にとって重要です。
2026年7月、TATはThailand Tourist Policeアプリについて、
タイのSIMカードがなくても利用できる
と公式に案内しています。
つまり、
- 日本のSIMをローミングして使う
- 海外旅行用eSIMを使う
- Wi-Fiを使う
といった方法でも、インターネット接続が確保できれば利用可能です。
「空港に着いてタイの電話番号を取得しないと使えない」
というアプリではありません。
これはかなり便利なポイントです。
ただしインターネット接続は必要
タイSIMが不要だからといって、
通信なしで使えるわけではありません。
ライブチャット、GPS情報の送信、事件報告などは通信を利用するサービスです。
そのため旅行中は、
- ローミング
- eSIM
- タイSIM
- ポケットWi-Fi
など、何らかの方法で通信できる状態を確保しておいた方がいいでしょう。
ホテルのWi-Fiだけに頼っている場合、
外出先で本当に困ったときにアプリを使えない
ということがあります。
特に海外旅行では、地図、配車、翻訳、連絡などでもスマートフォンを使うため、常時通信できる環境を用意しておくことをおすすめします。
日本の電話番号で登録できる?
動画では、日本の電話番号の場合に「+81」を使って登録する方法について触れています。
ただし、
日本の電話番号を使った登録方法について、今回確認したタイ政府の公式案内では具体的な手順までは確認できませんでした。
一方でTATは、アプリ自体について、
タイSIMがなくても利用できる
と明確に説明しています。
したがって、少なくともThailand Tourist Policeを利用するためだけにタイの電話番号を取得する必要はありません。
登録画面の仕様についてはアプリ更新で変わる可能性もあるため、実際に表示される案内に従ってください。
App Storeではどんな情報が扱われる?
AppleのApp Storeでは、アプリのプライバシー情報として、
- 詳細な位置情報
- メールアドレス
- 名前
- 電話番号
- カスタマーサポートに関するユーザーコンテンツ
- ユーザーID
などが、アプリ機能のために収集される可能性があると表示されています。
これは、
「インストールした瞬間にすべての情報が取得される」
という意味ではありません。
使用する機能によって扱われる可能性がある情報です。
特にGPSを使った支援アプリである以上、位置情報は重要な機能になります。
旅行前に位置情報を確認しておく

このアプリで特に重要なのが、
位置情報の許可
です。
SOSを使うときに現在地を伝えられることが大きな特徴なので、位置情報へのアクセスを完全に拒否していると機能のメリットが小さくなります。
旅行前に一度アプリを開き、
- 起動できるか
- ログインできるか
- 言語設定
- 位置情報設定
- 通知設定
などを確認しておくといいでしょう。
緊急事態が起きてから初めてアプリを起動し、
「パスワードが分からない」
「位置情報を許可していない」
という状態になるのは避けたいところです。
アプリの日本語対応について少し注意
タイ政府の案内では、日本語を含む5言語でのライブチャット対応が明記されています。
一方、2025年10月のTAT資料では、Thailand Tourist Policeアプリ全体について8言語をサポートすると紹介されています。
つまり、
アプリ全体の対応言語数
と、
警察官とのライブチャットで案内されている言語数
は、公式情報でも時期や説明によって表現が異なります。
日本語については複数の公式資料で対応が確認できているため、日本人旅行者としてはそこを押さえておけばいいでしょう。
App Storeの表示言語が「英語」でも日本語機能はある
日本のApp Storeを見ると、アプリ情報欄では「言語:英語」と表示されています。
これを見ると、
「日本語に対応していないのでは?」
と思うかもしれません。
しかし、同じApp Storeのバージョン履歴では、2024年5月のアップデートで、
- タイ語
- 英語
- 中国語
- 日本語
- 韓国語
- ロシア語
への対応追加が記録されています。
さらに政府広報局とTATも日本語対応を公式に案内しています。
そのため、App Storeの「言語:英語」という表示だけで判断しない方がよさそうです。
1155もスマホに登録しておく
アプリをインストールして終わりではなく、
観光警察1155も電話帳へ登録しておく
ことをおすすめします。
タイ政府広報局によると、1155は24時間、多言語で旅行者からの緊急連絡や問い合わせに対応しています。
アプリが使えないときでも、
電話という別ルートを持っておく
ことが重要です。
例えば、
- アプリが起動しない
- 通信状態が悪い
- スマホの操作がうまくできない
といった場合には、1155へ直接電話する方法があります。
「アプリか電話か」ではなく、
両方準備しておく
と考えた方がいいでしょう。
パスポートとホテル情報もスマホに用意
Thailand Tourist Policeアプリとは別に、海外旅行前に用意しておくと便利なのが、
- パスポート番号
- パスポートのコピー
- 宿泊ホテル名
- ホテルの住所
- ホテルの電話番号
- 海外旅行保険
- 航空券情報
- 家族の連絡先
などです。
特にホテル名と住所については、
英語またはタイ語で確認できる画面をスクリーンショットしておく
と便利です。
ネットがつながらない状況でも表示できます。
タクシーでホテルへ戻るときにも役立ちます。
在タイ日本国大使館の連絡先も確認
重大なトラブルでは、観光警察だけですべて対応できるとは限りません。
例えば、
- パスポート紛失
- 重大事件
- 逮捕・拘束
- 家族への緊急連絡
- 大規模災害
などでは、日本大使館や総領事館へ相談する必要が出てくる可能性があります。
そのため旅行前に、
在タイ日本国大使館や、旅行先を管轄する領事機関の最新連絡先
も確認しておくと安心です。
Thailand Tourist Policeは便利ですが、
観光警察・通常警察・病院・大使館・保険会社はそれぞれ役割が違う
ことも覚えておきましょう。
アプリだけで安全になるわけではない
今回のアプリは便利ですが、
入れておけば絶対に安心
というものでもありません。
利用するにはスマートフォンが必要です。
さらに状況によっては、
- バッテリー切れ
- 通信できない
- スマホを盗まれる
- スマホが壊れる
- アプリへログインできない
という可能性もあります。
そのため、
アプリ+電話番号+ホテル情報+パスポート情報
というように、複数の方法を準備しておくことが重要です。
モバイルバッテリーも重要
旅行中にスマートフォンが使えなくなる大きな原因の一つが、
バッテリー切れ
です。
地図、翻訳、配車アプリ、航空券、ホテル予約、決済、そして緊急連絡。
現在の海外旅行では、スマートフォンへの依存度がかなり高くなっています。
モバイルバッテリーを持ち歩くのも一つの対策です。
ただし航空機を利用するときは、モバイルバッテリーは預け荷物へ入れられないため、航空会社のルールを確認して機内持ち込みにしてください。
家族旅行なら子どものスマホにも?
家族旅行の場合は、代表者一人だけがアプリを持つ方法でも構いません。
ただ、スマートフォンを持っている家族が複数人いるなら、それぞれがダウンロードしておく方法もあります。
例えば観光中にはぐれたり、別行動になったりした場合、
一人のスマートフォンだけにすべての情報を集約していると不便です。
少なくとも家族の中で、
誰が1155を知っているのか
ホテル情報を誰が持っているのか
は共有しておいた方がいいでしょう。
Thailand Tourist Policeを入れたら確認したいこと
タイ出発前には、次の項目を確認しておくといいでしょう。
1. Thailand Tourist Policeをインストールする
App StoreまたはGoogle Playで正式なアプリを確認します。
2. 一度アプリを起動する
緊急時に初めて開くのではなく、旅行前に操作しておきます。
3. 必要な登録を済ませる
アプリに表示される案内に従って必要情報を入力します。
4. 位置情報を確認する
GPSを利用した支援を受けられるよう設定を確認します。
5. 通知も確認する
安全情報や旅行情報を受け取れる状態にします。
6. 1155をスマホへ登録する
アプリが使えない場合のバックアップです。
7. 通信手段を確保する
タイSIMである必要はありませんが、ローミング、eSIM、Wi-Fiなど、アプリを使える通信環境を用意します。
こんな旅行者には特に入れておきたい
Thailand Tourist Policeアプリは、特に、
- 初めてタイへ行く人
- 一人旅
- 子ども連れの家族旅行
- 高齢者を含む旅行
- 英語やタイ語に不安がある人
- バンコク以外の地方も旅行する人
- 夜間に移動する予定がある人
などには、入れておいて損はないでしょう。
無料なので、
実際には一度も使わなかった
という旅行になるのが一番です。
ただ、本当に困った瞬間に、
「こんなアプリがあることを知らなかった」
となるよりは、旅行前に準備しておく方が安心です。
まとめ:日本語対応の「旅行者向け緊急窓口」として覚えておこう
タイ王国警察は旅行者向けに、
Thailand Tourist Police
という公式アプリを提供しています。
主な機能には、
観光警察ホットライン1155への接続
GPSによる現在地共有
SOS
事件・トラブルの報告
観光警察とのライブチャット
最寄りの警察署検索
安全情報の通知
などがあります。
そして日本人旅行者にとって重要なのが、
日本語対応のライブチャットが公式に案内されている
ことです。
さらに2026年7月のTAT公式案内では、
タイのSIMカードがなくても利用できる
とされています。
そのため、タイ旅行前には、
Thailand Tourist Policeをインストールする。
一度起動して設定を確認する。
位置情報を使える状態にする。
通信環境を確保する。
1155も電話帳へ登録する。
という準備をしておくといいでしょう。
もちろん、アプリがあるから何でも解決するわけではありません。
しかし、
知らない国で何か起きたとき、日本語で相談でき、現在地も伝えられる窓口がスマートフォンに入っている。
それだけでも旅行中の安心材料になります。
これから夏休みなどでタイを訪れる人は、出発前に一度確認してみてください。
参考情報
出典:タイ政府広報局「Tourists advised to download “Tourist Police” application for worry-free travels in Thailand」
出典:タイ国政府観光庁(TAT)「Trusted Thailand Is Rewriting the Rules of Travel Safety」
出典:TAT Newsroom「New Minister of Tourism and Sports drives policy to boost revenue and revitalise Thailand’s economy」
出典:Apple App Store「Thailand Tourist Police」
出典:Google Play「Thailand tourist police」
この記事は、当YouTubeセカンドチャンネル動画をもとにしています。




