
ベトナム旅行の移動手段に、新しい選択肢が加わりました。
フランス発の長距離相乗りサービス「BlaBlaCar(ブラブラカー)」が、ベトナムを含む東南アジアへ本格進出しています。
ただし、Grabのような「タクシーを呼ぶアプリ」とは仕組みがまったく違います。
BlaBlaCarは、すでに長距離を移動する予定の一般ドライバーと、同じ方向へ移動したい旅行者をマッチングするサービスです。
例えば、ホーチミンからブンタウへ車で行く人に空席があれば、その席を予約して一緒に移動するというイメージです。
ベトナムではすでに公式サービスが開始され、実際にルート検索や予約ができる状態になっています。
一方で、一般の人が運転する車へ同乗するサービスだからこそ、旅行者としては料金だけでなく、安全面や待ち合わせ場所、ドライバーの評価なども確認して利用したいところです。
動画でも解説しています
この記事は、当YouTubeセカンドチャンネル動画をもとにしています。
ベトナムへ進出したBlaBlaCarの仕組みや、Grabなど通常の配車アプリとの違い、安全に利用するためのポイントを動画でも紹介しています。
記事とあわせて確認してみてください。
BlaBlaCarがベトナムを含む東南アジアへ進出
BlaBlaCarは2026年6月30日、世界20か国への大規模な事業拡大を発表しました。
東南アジアでは、次の5か国へ展開しています。
- ベトナム
- タイ
- インドネシア
- マレーシア
- フィリピン
今回の拡大により、BlaBlaCarの世界展開は41か国となりました。
ベトナムでは2026年7月30日に正式な提供開始が発表され、現在はベトナム向けの公式サイトも開設されています。
BlaBlaCarとは?

BlaBlaCarを一言で説明すると、
「長距離移動する一般ドライバーの空席をシェアするサービス」
です。
例えば、あるドライバーが自家用車で、
ホーチミン → ブンタウ
へ移動するとします。
車には3席空いているので、そのドライバーがBlaBlaCarへ、
出発地:ホーチミン
目的地:ブンタウ
出発日時:○月○日午前9時
空席:3席
1席あたりの負担額:○○ドン
といった形で旅行を掲載します。
同じ日にブンタウへ行きたい利用者は、その中から条件の合う車を探して座席を予約します。
ドライバーがタクシー代を稼ぐサービスではない
BlaBlaCarの特徴として覚えておきたいのが、「コストシェア型」であることです。
一般ドライバーが乗客を集めて利益を出す、いわゆる白タクのような仕組みを目的としているわけではありません。
BlaBlaCarの利用規約では、ドライバーが乗客から受け取る金額について、実際に移動で発生する費用を超えて利益を得ることを禁止しています。
- ガソリン代
- 高速道路料金
- その他の移動コスト
などを、ドライバーと同乗者で分担する考え方です。
「運転して稼ぐ」のではなく、「もともと行く予定だった旅の費用を分担する」のが基本です。
Grabとは何が違う?

BlaBlaCarを初めて聞いた人が最も疑問に感じるのが、Grabとの違いでしょう。
どちらもアプリで車を探しますが、サービスの目的はかなり違います。
Grab
今いる場所から目的地まで、配車を依頼する。
BlaBlaCar
すでに同じ方向へ移動する予定の人の空席を予約する。
つまりGrabでは、基本的に自分の移動のために車を呼びます。
BlaBlaCarでは、誰かの予定している旅に自分が乗せてもらいます。
- Grab:市内移動にも向いている
- BlaBlaCar:都市間・長距離移動が中心
- Grab:基本的にすぐ車を呼べる
- BlaBlaCar:事前に掲載された出発日時から選ぶ
- Grab:配車サービス
- BlaBlaCar:一般ドライバーとの相乗り
ベトナムではすでにルート検索ができる
ベトナム版BlaBlaCarの公式サイトでは、すでに国内の人気ルートが掲載されています。
- ホーチミン → ブンタウ
- ホーチミン → ビエンホア
- ホーチミン → カントー
- ハノイ → ハイフォン
- ハノイ → ハロン
- ハノイ → ニンビン
- ダナン → フエ
- ダナン → ホイアン
- ニャチャン → ダラット
などです。
旅行者にも比較的馴染みのある都市間ルートが多く含まれています。
ただし、通常のバスのように決まった時刻表で大量の便が走っているわけではありません。
その日に実際に移動するドライバーが旅行を掲載しているかどうかで、利用できる便数は変わります。
料金は固定ではない
BlaBlaCarには「ホーチミンからブンタウなら必ず○○ドン」という固定料金があるわけではありません。
公式サイトによると、料金は、
- 移動距離
- 出発時間
- 需要
- ドライバーが設定する費用負担額
などによって変わります。
BlaBlaCar側も距離などから目安となる金額を提示しますが、最終的な負担額は旅行ごとに確認する必要があります。
そのため実際に使う場合は、
- BlaBlaCar
- 長距離バス
- Grabなどの配車サービス
- 鉄道
を比較して、自分に合うものを選ぶのがいいでしょう。
安全面は大丈夫?
BlaBlaCarは、知らない一般ドライバーの車へ同乗するサービスです。
そのため、初めて利用する人が安全面に不安を感じるのは自然です。
BlaBlaCarでは、利用者が相手を判断できるよう、
- プロフィール
- 顔写真
- 過去の評価・レビュー
- 確認済みプロフィール
- 本人確認書類の確認
などの仕組みを用意しています。
ただし、こうした仕組みがあるからといって、「何も確認せず乗って大丈夫」という意味ではありません。
BlaBlaCar利用前に確認したい安全ポイント

- ドライバーのプロフィールを確認する
- 過去のレビューを確認する
- 評価件数が極端に少ない人は慎重に判断する
- 車種やナンバーを確認する
- 待ち合わせは明るく人の多い場所を選ぶ
- 深夜の利用は慎重に判断する
- 違和感を感じたら無理に乗らない
予約画面と実際に来たドライバーや車が明らかに違う場合は、乗らない判断も重要です。
アプリ外での直接取引は慎重に
配車アプリや相乗りサービスを利用するときに避けたいのが、アプリの外へ誘導されるケースです。
「アプリの予約をキャンセルして」
「直接払ってくれれば安くする」
「アプリを通さず、このまま行こう」
といった提案を受けることがあります。
しかし、アプリ外で直接やり取りすると、何かトラブルが起きた場合にプラットフォーム側へ記録が残らず、サポートを受けにくくなる可能性があります。
特に旅行者は土地勘や言語面で不利になりやすいため、できるだけ公式アプリ上で予約・連絡・支払いを完結させる方が安心です。
ベトナム旅行で現在使いやすい配車サービス
BlaBlaCarは長距離移動向けなので、市内観光では従来の配車サービスも引き続き重要です。
Grab
ベトナム旅行で最初に入れておきたい定番アプリです。
GrabCarやGrabBikeなどを利用でき、アプリ上で料金やドライバー情報を確認できます。
またGrabでは、ドライバーの本人確認、リアルタイムの旅行共有、安全センターなどの機能も提供されています。
Green SM
VinFast系の電気自動車を中心とした配車サービスです。
以前は「Xanh SM」という名称でしたが、2026年4月にグローバルブランドを統一し、現在は「Green SM」へ名称変更されています。
電気自動車・電動バイクを中心に展開しており、車両ブランドが揃っている点も特徴です。
Be
ベトナム企業が運営するローカル配車アプリです。
beBike、beCar、beTaxiなどを提供しており、ベトナム各地で利用できます。
Grabと料金を比較すると、時間帯や場所によってはBeの方が安く表示されることもあります。
Grab・Green SM・Beを入れて比較するのも便利
ベトナム旅行では、配車アプリを一つだけに絞る必要はありません。
- まずGrabで料金を確認
- Green SMでも確認
- Beでも確認
- 料金と到着時間を比較して選ぶ
という使い方もできます。
時間帯によっては、料金以上に「どのアプリならすぐ車が捕まるか」が重要になることもあります。
乗る前にナンバー・車種・ドライバーを確認
これはBlaBlaCarだけでなく、Grab、Green SM、Beなどを使う場合にも共通する基本です。
- ナンバープレート
- 車種
- 車の色
- ドライバー名
- 顔写真
を、乗車前にアプリの表示と照合しておきましょう。
Grabも公式に、乗車前にドライバーの本人確認を行うことを利用者へ案内しています。
乗車後は忘れ物にも注意
配車サービスで意外と多いトラブルが、車内への忘れ物です。
- スマートフォン
- 財布
- パスポート
- バッグ
- 買い物袋
などをシートやドアポケットへ置いたまま降りないようにしましょう。
特に夜、お酒を飲んだ後、空港到着直後などは注意力が落ちやすくなります。
降りる前に「スマホ・財布・パスポート」を3点確認する習慣がおすすめです。
BlaBlaCarはバスの代わりになる?
BlaBlaCarがベトナム旅行で定番になるかどうかは、今後の利用者数や登録ドライバー数にも左右されます。
長距離バスには、
- 運行時刻が決まっている
- 便数が比較的多い
- 運営会社が明確
という安心感があります。
一方BlaBlaCarには、
- 条件が合えば安く移動できる
- バスの少ない時間帯・ルートを補える可能性がある
- 少人数で移動できる
- 待ち合わせ場所の自由度が高い場合がある
というメリットがあります。
どちらが優れているというより、旅行の日程や料金、利用できる車を見て使い分けるサービスになりそうです。
【追加情報】ベトナムではすでに公式サイトが本格稼働
東南アジアへの進出発表直後は、具体的にどのルートで利用できるのか分かりにくい状況もありました。
しかし現在はベトナム版BlaBlaCar公式サイトが公開され、都市名・出発日・人数を入力して実際に相乗りを検索できます。
さらに公式サイトでは、人気ルートとしてホーチミン~ブンタウ、ハノイ~ハイフォン、ダナン~ホイアンなども案内されています。
つまり、BlaBlaCarのベトナム進出は「構想」ではなく、すでにサービス開始後の段階です。
ただし実際に希望日時・希望区間の車が見つかるかどうかは、その日に旅を掲載しているドライバー次第です。
【追加情報】Xanh SMは「Green SM」に名称変更
ベトナムの配車サービスについてもう一つ更新があります。
これまで「Xanh SM(サインSM/シンSM)」として知られていた電気自動車系配車サービスは、2026年4月にブランド名称を「Green SM」へ変更しました。
現在のアプリストアでもGreen SMとして提供されています。
以前のXanh SMと基本的には同じGSMのサービスなので、ベトナム旅行情報で「Xanh SM」と書かれている記事を見かけた場合は、現在のGreen SMのことだと考えると分かりやすいでしょう。
まとめ:Grabとは別物、長距離移動の新しい選択肢
BlaBlaCarがベトナム、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピンなど東南アジアへ進出しました。
BlaBlaCarはGrabのようにその場で車を呼ぶ配車サービスではありません。
すでに長距離を移動する予定の一般ドライバーと、同じ方向へ行きたい利用者をマッチングし、移動費を分担するサービスです。
BlaBlaCarを利用するときのポイント
Grabとは違う「長距離相乗りサービス」。
ベトナムではすでにサービス開始済み。
料金・出発時間・レビューを比較する。
ドライバーと車の情報を乗車前に確認する。
違和感があれば無理に乗らない。
条件が合えば、ホーチミン~ブンタウやハノイ~ニンビンといった都市間移動で、新しい選択肢になる可能性があります。
一方で、一般ドライバーとの相乗りという特徴を理解したうえで、レビューやプロフィール、安全面をしっかり確認して利用することが重要です。
「安いから乗る」だけではなく、「このドライバー、この時間、この待ち合わせ場所なら安心できるか」まで確認して選ぶ。
このくらい慎重に使うのが、旅行者にはちょうどいいでしょう。
参考情報
- BlaBlaCar「Global Expansion Into 20 New Countries」
- BlaBlaCar Vietnam 公式サイト
- BlaBlaCar Terms & Conditions
- Grab Vietnam「Trust and Safety」
- Green SM 公式発表「Xanh SMからGreen SMへのブランド変更」
- Be Vietnam 公式サイト
この記事は、当YouTubeセカンドチャンネル動画をもとにしています。




