
BLACKPINKのLISAがアメリカの人気テレビ番組に出演し、タイのビールが画面に映ったことをきっかけに、タイ国内で「酒類広告規制に違反するのでは?」という議論が広がりました。
話題になったのは、2026年9月16日に米国で放送された「The Tonight Show Starring Jimmy Fallon」です。
番組ではLISAがタイ料理を紹介する中で、タイのビールを使った飲み物が登場し、商品名やブランドロゴも画面に映りました。
これについてタイ公衆衛生相は、「国外で行われた番組であり、今回のLISA本人の行為はタイ国内の酒類広告規制違反には当たらない」との見解を示しています。
ただし、タイ国内のメディアやSNS利用者が映像を再利用するときは話が別です。
ブランド名やロゴを明確に見せたり、販売リンクを付けたりする場合には、広告・販売促進と判断される可能性があるため注意が必要です。
動画でも解説しています
この記事は、当YouTubeセカンドチャンネル動画をもとにしています。
LISAの米国テレビ出演をきっかけに話題になったタイの酒類広告規制について、今回なぜ違反にならなかったのか、タイ国内でSNS投稿するときは何に注意すべきなのかを動画でも紹介しています。
記事とあわせて確認してみてください。
LISAが米人気番組でタイのビールを紹介

LISAは2026年9月16日、米NBCの人気番組「The Tonight Show Starring Jimmy Fallon」に出演しました。
番組ではタイ料理のソムタムなどを紹介しながら、タイのビールを使った飲み物も登場しました。
LISAと司会のJimmy Fallonがグラスを合わせる場面などもあり、ビールの商品名やロゴが画面にはっきり映ったことで、タイ国内のSNSで話題になりました。
そこで浮上したのが、
「タイの酒類広告規制に引っかからないのか?」
という疑問です。
タイ公衆衛生相「今回は問題ない」
2026年9月18日、パッタナ・プロムパット公衆衛生相がこの件について説明しました。
ポイントは、今回の出来事がタイ国外で行われたという点です。
- 番組は米国で制作・放送された
- タイ国内で直接放送された番組ではない
- LISA本人の行為について広告目的とは認められない
こうした事情から、公衆衛生相は今回について酒類広告規制上の問題にはならないとの見解を示しました。
「お酒を飲んだこと」が問題なのではなく、「広告・販売促進として酒類を見せたのか」が重要です。
タイの法律は「飲酒」自体を禁止しているわけではない
今回の説明で公衆衛生相が強調したのが、タイの法律は単純に「酒を飲んでいる姿を禁止する法律」ではないということです。
規制の中心にあるのは、アルコール飲料の広告や、消費を直接・間接的に促すような宣伝行為です。
したがって、テレビ番組やSNSに酒が映っただけで、自動的に違反になるわけではありません。
実際の判断では、
- どのような場面だったか
- 商品名やロゴを意図的に見せているか
- 飲酒を勧める内容になっているか
- 金銭・スポンサーなど商業的な利益があるか
- 購入につながるリンクなどがあるか
といった事情が重要になります。
タイ国内で映像を再投稿する場合は注意
今回、LISA本人については問題ないとの見解が示されましたが、同じ映像をタイ国内で拡散する人については別途注意が呼びかけられています。
タイのメディアでは、このニュースを紹介する際、ビールの商品名やブランドロゴをぼかして掲載している例が多く見られました。
公衆衛生相も、こうした対応について適切だとの考えを示しています。
ただし、
「ロゴをぼかせば必ず合法」という単純なルールではありません。
投稿内容全体の目的や表現などを含め、個別に判断される可能性があります。
インフルエンサーは特に注意

今回の件で旅行者以上に注意したいのが、タイ国内で活動するインフルエンサーやYouTuber、SNS運営者です。
例えば、
- ビールのロゴを大きく見せる
- 特定商品の購入を勧める
- 通販・ショップへのリンクを掲載する
- スポンサー案件として商品を紹介する
- 有名人としての影響力を使って飲酒を促す
といった投稿は、単なる日常写真とは違う扱いを受ける可能性があります。
公衆衛生相も、LISAの飲み方を再現するようなコンテンツについて、ブランドを明確に見せたり、オンライン購入へ誘導したりする場合には注意が必要だとしています。
過去にもLISAの酒類画像がタイで問題に
実はLISAとタイの酒類広告規制をめぐる話題は今回が初めてではありません。
2022年には、LISAが海外のウイスキーブランドの広告モデルになった際、その写真をタイ国内のFacebookページなどが転載したことが問題になりました。
当時、タイ当局は関連ページの管理者などに説明を求めています。
当局はその際にも、
- 酒類そのものが映らない画像を使う
- 飲酒を勧める文章を書かない
- 酒類やブランドロゴをぼかす
といった注意点を案内していました。
現在のタイ酒類広告法は2025年に改正
タイでは2025年、アルコール飲料管理法が改正されました。
現在の法律では、酒類広告について複数の規定が設けられています。
広告そのものへの規制
酒類の消費を直接・間接的に促す広告などを規制。
有名人・インフルエンサーへの規制
知名度を利用し、個人的利益を得る目的で酒類の名称や商標を表示し、消費を促す行為などを規制。
類似ブランドへの規制
酒類と同じ・類似した名称や商標を使った別商品による広告などについても規定。
一方で、一定の情報提供や広報活動をどこまで認めるのかについては、細かな下位規則の整備が続いています。
さらに細かな広告ルールは現在も整備中
2026年9月時点でも、改正された法律に合わせた詳細な下位規則の策定が続いています。
タイ疾病管理局は9月18日、関連する下位法令について、複数の関係者から意見を集めながら慎重に検討を進めていると発表しました。
報道されている草案では、酒類の商品名やロゴ、商品画像などをメディア上でどこまで表示できるのかについて、かなり細かな条件が検討されています。
ただし、草案段階の内容を「すでに施行されている確定ルール」として扱わないよう注意が必要です。
「街でビールの看板を見る」のはなぜ?
タイを旅行したことがある人なら、シンハーやChang、LEOなどを連想させる看板やロゴを街中で見たことがあるかもしれません。
そのため、「本当に広告規制が厳しいの?」と感じるのも不思議ではありません。
ただ、街中で見かける表示がすべて「ビールそのものを飲ませる広告」とは限りません。
企業名、グループブランド、関連商品、イベント協賛など、表示の形態によって法的な扱いが異なる場合があります。
単にロゴを見かけたという事実だけで、「タイでは酒類広告が自由」と判断することはできません。
【重要】昼14~17時も現在は購入できる
今回の話とは別ですが、タイのお酒に関して古い情報が残りやすいのが販売時間です。
以前は一般店舗で、
- 11:00~14:00
- 17:00~24:00
のみ販売可能で、14~17時は購入できないのが基本でした。
しかし、このルールは変更されています。
2026年5月29日から、一般的な酒類販売時間は原則11:00~24:00となり、14~17時も購入できるようになりました。
コンビニやスーパーでも、通常は午後の時間帯を含めて購入できます。
なお、ホテル、国際空港、認可された娯楽施設などには、それぞれ別の条件や例外があります。
深夜0時以降は一般店舗では買えない
午後の販売禁止はなくなりましたが、24時間いつでも買えるわけではありません。
一般的な小売店では、午前0時から午前11時までは販売できません。
また、仏教の重要日や選挙などでは、別途酒類販売が制限されることがあります。
旅行時には、最新の販売ルールを確認するのが安全です。
広告規制と販売時間は別の法律の話
今回のLISAのニュースと、コンビニでビールを買える時間は分けて考える必要があります。
今回のLISAのニュース
酒類をどのように宣伝・表示するかという広告規制の話。
コンビニやスーパーの販売時間
酒類を何時に販売できるかという販売規制の話。
タイのお酒に関するルールは複数あるため、一つの規制だけを見て「タイは酒に厳しい・緩い」と単純化しない方が分かりやすいでしょう。
旅行者が普通にビールを飲むのは問題?
一般的な旅行者が、飲酒可能な場所で合法的に購入したビールを飲むこと自体は問題ありません。
ただし、タイでは飲酒・酒類販売が禁止されている場所もあります。
- 寺院など宗教施設
- 政府施設
- ガソリンスタンド
- 一部の公共公園
- 公共交通関連施設
などでは規制があります。
旅行者は店や施設の案内に従えば、必要以上に怖がる必要はありません。
旅行者のSNS投稿は過度に恐れる必要はない
旅行中にレストランで飲んだビールが写真に少し写っただけで、直ちに処罰されると考える必要はありません。
今回の公衆衛生相の説明でも、判断には状況や意図が重要だとされています。
一方、フォロワーの多いアカウントで、特定ブランドを積極的に紹介し、購入を促すような投稿を行う場合は意味合いが変わります。
特にタイ国内で商業的にSNSを運用している人は、最新のルールを確認しておいた方がいいでしょう。
まとめ:LISA本人の飲酒ではなく「広告性」がポイント
LISAが米国の「The Tonight Show Starring Jimmy Fallon」に出演した際、タイのビールが登場したことで、タイ国内の酒類広告規制をめぐる議論が起きました。
今回のポイント
番組は2026年9月16日に米国で放送。
LISAと司会者がタイのビールを使った飲み物を楽しむ場面が話題に。
タイ公衆衛生相は、国外での行為で広告意図も認められないとして「今回は問題ない」と説明。
タイ国内で映像を再投稿する場合はブランド名・ロゴなどに注意。
インフルエンサーによる商業的な投稿は広告と判断される可能性がある。
細かな広告ルールについては現在も下位規則を整備中。
今回の件から分かるのは、「タイでは酒を画面に出すだけで違法」という単純な制度ではないことです。
どこで行われたのか、誰が何の目的で投稿したのか、消費を促す意図があるのかなどが重要になります。
旅行者として普通に飲食を楽しむことと、インフルエンサーや企業が酒類を宣伝することは分けて考えるのがポイントです。
参考情報
- タイ疾病管理局「คณะกรรมการควบคุมเครื่องดื่มแอลกอฮอล์ เร่งขับเคลื่อนมาตรการตามกฎหมาย」2026年9月18日
- Thai PBS「สธ.ชี้ภาพ “ลิซ่า” ดื่มแอลกอฮอล์ในรายการต่างประเทศ ไม่เข้าข่ายโฆษณา」
- Thai PBS The Active「‘ลิซ่า’ ซดเบียร์ไทยออกรายการ สธ. ชี้ เหตุเกิดในต่างประเทศ」
- Khaosod English「Could LISA face legal trouble over beer on US TV?」
- Nation Thailand「LISA’s TV moment highlights proposed Thai alcohol advertising rules」
- タイ疾病管理局「Alcoholic Beverage Control Act B.E. 2551 / Amendment No.2 B.E.2568」
- タイ国政府観光庁「Alcohol sales and consumption rules updated in Thailand」
この記事は、当YouTubeセカンドチャンネル動画をもとにしています。




